2013年11月28日木曜日

11月被災地訪問と生活用品の支援活動報告 

イザヤ58は11月20日(水)~22日(金)の二泊三日の予定で、石巻、南三陸町仮設に、それぞれの現地支援グループのご協力で支援活動を行いました。
 今回の参加者は大泉教会の中川牧師を中心に男性4名のチームでした。
11月派遣のチームのメンバー
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午前7時半 佐野オリーブ教会集合、8時半、中林篤朗師に祈っていただき、出発


午後1時過ぎ 祈りの家到着

午後2時 袋谷地東仮設住宅
※社会福祉協議会の方々、スタッフを入れて十三名々の参加。恒例のシオンの和菓子とともに、鈴木兄が煎茶をたて、原兄がそれをサポートして、皆様にお茶を楽しんでいただきました。さらに、相場兄のマッサージや、童謡・賛美を中川のギターの奏楽で一緒にいたしました。阿部一兄から促し受けて、中川が、イザヤ58ネットが、イザヤ書58章の御言葉をもとに有志で始められたこと、そこにある神様のメッセージと、私たちも皆様を忘れていないことを短くお話させていただきました。1時間半程度の交わりをの時間を持たせていただき、支援物資(洗濯洗剤と台所洗剤にクリスマスカードを添えて)30個を置いて参りました。9月に訪問していることもあり、顔を覚えてくださっている方々もおられました。引き続き関わりを持てればと願っています。

午後4時頃 石巻出発

午後5時半過ぎ 支援物資の不足分と、仮設の集会場に置くための調味料セットの購入
 
※支援物資の特に集会所においていただく調味料セット
(醤油、酢、みりん、ほんだし、塩、料理酒)については、
5セットを中澤師(南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク代表、YSP21世話人)
に託しました。

 


 
午後6時半頃 仙台の神学校に到着。明日の南三陸に持っていく支援物資の準備 

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午前10時 中瀬の集会所へ到着

 
※森谷師が山形芋煮を準備してくださり、中瀬の集会所の方々に振舞いました。イザヤ58ネットから、このための支援献金をさせていただき、さらに、芋煮の準備や、集会所で食事をされた方々との交わり、また特に、仮設の中心的な存在のSさんから、これまでの状況、これからの見通しなど聞かせていただきました。心ない興味本位の報道などによる被災者の苦しみなどを含めて、引き続き、主にある隣人となる奉仕を考えさせられました。個人的なことですが、2年前(201110月第五次派遣。南三陸チーム6名<同日石巻に3名>)に中瀬で芋煮会を行った時にお会いしたSさんにお会いし、久しぶりでしたが、Sさんも覚えていてくださり、支援を継続することの大切さ、定期的な訪問の重要性を改めて考えさせられました。この仮設は人数が多いため、子どものおられる家庭に限定して、25個程度の支援物資をお届けました。

午後1時半 大久保仮設到着。Sさんを通して支援物資15個程度をお届けました。

午後2時 波伝谷仮設住宅

※波伝谷の仮設でお茶会。童謡と賛美、煎茶と和菓子、マッサージ、そして会話の交わりを持ちました。石巻の「袋谷地東」仮設と、南三陸の「波伝谷」仮設には、続いて関わりを持っており、少しずつ、覚えていただいているような気がします。特に「波伝谷」Ⅱは、これまでも、様々なイザヤを通してのチームが関わってくださっております。今回も支援物資を20個程度おいてくることが出来ました。
波伝谷仮設でのお茶っこ
 午後3時半 波伝谷仮設出発 

午後4時 津の宮仮設、水戸辺仮設を訪問し、それぞれ、20セットずつの支援物資をお届けました。

 ※この後、切曾木仮設によって、今回南三陸方面に用意いたしました120セットを配り終える予定でしたが、遅くなったため、残りは森谷師にお委ねして、神学校に戻りました。

午後7時過ぎ 仙台の神学校へ到着。しばらく、森谷師夫妻と今後の活動などについて話をしました。 

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午前8時半 神学校を出発
午後1時 佐野オリーブ教会到着。中林師に感謝の祈りを祈っていただき解散


イザヤ58代表 鈴木より支援者、教会、支援関係団体の皆様
皆様の支えによってイザヤ58の支援活動は三年を迎えようとしております。復旧から復興へと呼ばれておりますが、最近の東北の地方新聞、河北新聞の掲載された記事によると、経済的理由で仮設住宅から退去できない被災家庭は仮設住人の35%であると報道されました。支援活動をしている関係者に「いつまでも支援をしていると甘えてくるのでは」という意見を言う方もいるそうです。被災者たちの自立を促しながらの支援は、直接的に支援活動をしている関係者の課題であります。しかしながら、現実を見ると、まだまだ被災者たちの困窮は事実であります。様々な声を聴きながら、支援活動をしております。引き続き、ご支援とお祈りをお願いします。 
 
また、東北の被災地での支援と宣教を問い続けている中で、ローザンヌ会議、JEA宣教シンポジウムで、支援活動を通しての足元の宣教をどう考えるのか、という発題をさせていただき各方面からお問い合わせが鈴木まできております。東日本大震災で問われる日本宣教という神学テーマについても、この時代に召された牧師として、宣教の神学について意見交換と神学的課題についての考えを発信をしていく所存です。

 
 
 

2013年10月29日火曜日

11月支援活動のお知らせ


1.被災地訪問  参加者募集 
 

日程 1120日(水)朝~1122日(金)夕

主な予定:石巻、南三陸でのお茶会

 仮設での交流が中心となりますので、よろしくお願いいたします。
募集人数 4(人数になり次第終了)  募集期間 113まで
参加について
☆費用:交通費、ガソリン代、宿泊費、食事の一部はイザヤ58ネットが負担します。

☆はじめての方はボランティア登録をおねがいします。
☆また信徒の方の参加は、所属教会の牧師に事前にご報告ください。
 

連絡先 大泉キリスト教会(中川信嗣) 〒370-0521 大泉町住吉308

 Email:ecc412sm@yahoo.co.jp 電話 0276-63-2329
2.生活必需品サポートセット
 
被災地訪問に合わせて、関係している仮設の方々に、物資の支援セットをお届けすることを計画しています。「やがて、仮設を出て新しい生活の基盤を立て直す上で、今は、少しでも出費を抑えておきたい」という声を受けて、クリスマスを前に、支援物資をお届けすることに致しました。ご協力いただける方は、1110日(日)までに、大泉教会(上記)まで、下記の物資をお届けください。不公平にならないように、物資を指定させていただきます。また、スタッフ奉仕の軽減のため、下記の物資以外、また募集期日を過ぎて届いたものに関しては、大変申し訳ございませんが、お断りさせていただきます。ご了解ください。


①台所洗剤 250ml前後の液体洗剤

②洗濯洗剤 1㎏前後の粉末洗剤 

尚、支援物資に関して物品の提供ではなく、物品購入のための支援金に関しては下記の口座で受け付けております。

献金振込先 ■ゆうちょ銀行・総合口座 … (記号)10750、(番号)22936321、(名義人)田島直秀
※イザヤ58ネットの専用口座ですが、送金の際は田島直秀まで必ずご一報ください。

イザヤ58ネット代表:鈴木真(戸塚めぐみ)

事務局・会計:田島直秀(小山聖書)
ブログ配信中:http://isa58net.blogspot.com/

2013年10月15日火曜日

9月支援の活動報告

しばらくブログの更新ができず申し訳ありませんでした。
9月25日(水)~27日(金)の9月支援活動は中川先生(大泉教会)を含めて、4名の男性が参加しました。

イザヤ58ネット 被災地訪問 第十一次派遣 全体報告                                      中川信嗣

祈りの家をまず訪問
25日
 午前7時 太田教会集合、出発
午後12時半過ぎ 石巻 日和山へ
※一人の男性と出会う。息子をなくされ、毎日ここに上っては、人と話をすることで癒される。住む場所について課題があるとのこと。日和山から見る様子は、様変わりし、草が生え、状況が変わりつつあった。
午後1時過ぎ 石巻祈りの家到着(石巻での支援活動の窓口になっていてくださっている家の教会)
※阿部さんと石巻の支援の様子を聞きながら交わりの時を持ちました。
午後2時 袋谷地東仮設住宅
 祈りの家の方々、社会福祉協議会の方々、スタッフを入れて二十人近い人々の参加。童謡・賛美を太田教会から参加したH兄のギターの奏楽で一緒にする。抹茶と和菓子のお茶会。皆さんの経験や、今感じていることをお聞きする時間を持ちました。
仮設の方々と共にお茶っこの会を持ち歌う
祈りの家の方々がいつもよい支援をしておられます

午後4時頃 阿部さんの案内でかつて関わった石巻の方々を訪問
※餡子のNさん、携帯が散乱した畑で関わったAさん、ベンソン先生宅、泥出しをしたKさん宅
それぞれの場所で再会を喜びました。
午後7時過ぎ 仙台の神学校に到着。森谷先生と次の日の打ち合わせをして就寝。
かつてイザヤ58が家の修理をしたお宅を訪問

「家族を失った事、だんだんと笑えるようになった事、こうやって集まる場所があることが支えとなっている事、沢山の人たちからの支えられていることを感謝している事」などをお聞きできました。印象深い話は、「味噌汁を飲むたびに、誰かが自分たちのためにこういうもので支えてくださっていることをありがたく思いながらいただいている」と言われた男性、「部屋に戻れば、百も二百も不安や悩みがあるけれど、一時、ここで、みんなで笑ってそれを忘れることができる」と言われた女性の話。そんなことを聞きながら、小さくても、同じところに関わり続けるということの大切さを改めて覚える。
26日
 
午前6時45分 祈り会(イザヤ58:10-12)と食事
午前7時半 中澤牧師(南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク代表・聖協団西仙台教会)たちと合流して南三陸へ出発。
午前9時半 クリスチャンセンターへ到着。
午前10時 歌津の作業予定地へ到着
アラスカの冬に使うテントで設置は重労働でした
久しぶりの波伝谷仮設でのお茶っこの会
波伝谷仮設の自治会長Mさんの再建された食事処
「慶明丸」での食事。Mさんは震災の語り部としても
来訪した方々に震災津波の教訓を伝えております。
※サマリタンズパースが使っていた大きな仮設のテントをOさんの畑に設置。男性8人掛かりで3時間をかけてテントを設置。
午後1時 歌津を出発
午後2時 波伝谷仮設住宅(戸倉地区の私たちが特に支援にかかわった仮設住宅)でお茶会。童謡と賛美、和菓子と抹茶、そして会話の時を持つ。
昔、鈴木真牧師と一緒に、部屋で

お茶を頂いたMさんと再会。その他、懐かしい方々に再会。
午後4時半 慶明丸で食事
※アラスカに漂着したお店の浮が日本に戻されたことで有名な食堂。森谷先生を通して、イザヤも定期的に関わりを持たせていただいた仮設住宅の自治会長さんが再開したお店。おいしい海の幸に舌鼓。食事会には、阿部さん夫妻(石巻)、中澤牧師家族(南三陸)、さらに、Solaで奉仕されている平田さん(国分寺バプテスト教会子供支援派遣常駐責任者)や鈴木手以師(カンバーランド長老教会派遣スタッフ・中川の神学校時代の同期生)も合流して、色々な話に花が咲いた。今後の被災地での支援のあり方、さらにはその先にある宣教への方策。さまざまな示唆を受けながら、まだまだ話したいところでしたが、高速道路が夜には閉鎖されるために出発。
午後9時半 仙台の神学校へ到着、就寝。
午前6時半 起床 
27日
 午前7時半 少し遅めの朝食と祈りの時(マタイ25章35-40節)
午前8時過ぎ 森谷先生が入れて下ったコーヒーを片手に語らいの時。
午前10時 神学校を出発
午後1時前 福島の郡山キリスト福音教会に到着
※木田俊彦牧師をはじめ、恵嗣牧師が迎えてくださり、恵嗣牧師が、1時間ほど、福島の現実を資料も用意してくださり分かち合ってくださいました。私たちが関わりを持たせていただている宮城とはまた違った問題、それは復興ということ言葉が一層、重く感じる放射能問題の現実に改めて触れる機会でした。
午後2時 教会出発
午後5時過ぎ 太田に到着。祈りを持って解散

参加者からの報告

O兄(高崎)
 仮設で、聞いたこと。「オリンピックは7年後、私たちは何年後?」との痛切な発言が忘れられない。行きたい。大きな仕事がここにある。

H兄(太田) 「イザヤ58ネット被災地訪問に参加して」
 「受けるよりも与えるほうが幸いである」(使徒20・35)夏におこなわれたコンサートにより、主の尊い愛に目がひらかれ、私は今まで自分のために生きてきた事を示されました。それ以来、これから私はどうしたらいいでしょうかという祈りを専らするようになりました。そんな時にイザヤのボランティアの募集を知ったのです。それまでは人並み以上に被災地に深い関心があったわけでもなく、ウイークデーの3日間、仕事に穴をあけることは不可能に思えました。数週間祈り続け、鈴木先生や中川先生に相談したところ、とにかく行ってみること、関心を持つことが重要だと助言を受けました。祈りつつ会社や家族の同意を取りつけて参加の道が開かれたのです。
 実際に行ってみてまず初めに感じたことは、海面や川面が異常に高いということです。地盤沈下していることを肌で感じました。また津波が到達した高台に立って湾を見下ろすとその高さに背筋が寒くなる思いがしました。
 仮設住宅の訪問では茶話会「お茶っこ」で抹茶を振舞ったり童謡を歌ったり、そして被災者の方々の話を聞きました。信頼関係を築くこと、いいえ、友となることの重要性を知らされました。もっと積極的に福音を語るのかと思っていたので少し肩透かしを食らった格好でしたが、信頼と尊敬が築かれていない状態で福音を語っても、土足でその人の心に踏み込むようなものだというスタンスなのです。土着の神々への信仰のある海辺の町での
伝道には様々な困難もあります。遠回りのようにも思えますが、真に「寄り添う」宣教(宣証)だと感じています。
 以前イザヤでヘドロを掻き出したお宅を訪問しました。周りは所々空き地になっていて微かに異臭がしていました。津波で流されたり、取り壊された家の跡地です。残ったどの家にも外壁2メートル強のところに茶色い線が付いています。右隣の家はヘドロを取らず住んでいましたが、家族全員に湿疹ができ、とうとう転居されたということです。そんな住宅が他にもたくさんあり、被災はまだまだ続いていることを痛感させられました。
 被災者の声を聞けた事とともにもう一つ大きな収穫はその地に腰を据えてボランティアに取り組んでいる先生方やスタッフに会えたことです。それこそ全てを捧げて被災者に寄り添おうとしている姿に感嘆せずにはいられませんでした。「あなたも行って同じようにしなさい。」というイエス様の言葉を忠実に実践しているのです。
弱さを持った方々、助けを必要としている方々は私たちの周りにも沢山いらっしゃいます。そういう方々の友となり真の隣人になることを主は望んでおられるのだと教えられました。被災地訪問には一人でも多くの方に参加してもらいたいと思います。そして体感してください。主は被災者を顧みられると同時に訪問者をも祝福し、新たな、そして豊かな信仰の道を備えて下さると信じます。

S兄(前橋)
東日本大震災被災地訪問(石巻市、南三陸) 
● 25日(水)
○わたしにとっては、しばらくぶりの被災地訪問であった。今回はお茶会が中心で被災された方の二年半の「思い」を多少ではあったがお聞きすることが出来た。
○初日は、石巻市の仮設住居への訪問予定であったが、その前に、「日和山」によって被災地の“その後”を見させていただいた。震災直後は瓦礫ばかりのモノトーンの光景であったが、今は、少なくとも上から見下ろす光景は「牧場」のような雑草の緑が拡がっていた。近くでベンチに座っている男性に声をかけた。Aさん。眼下の海の近くに住んでいて被災した。津波警報があったとき出かけていた奥さんを呼び戻し、家にいたお嫁さんと3人でここに非難して助かったそうである。お孫さんもいたが、今裁判で問題になっている日和幼稚園に通っていた。幼稚園にはバスが2台あったそうで、お孫さんは被災されたバスではないもう一台のバスに乗っていて助かったとのことであった。しかし、別れ際に、Aさんの息子さんが仕事先で死んだことを話された。胸が詰まって、言葉が出なかった。
○石巻市のH仮設住宅訪問。
・仮設住宅から14名の方が集会室に集まった。ご高齢の方がほとんど。お菓子を食べながら、中川先生の点てた「抹茶」を味わい、おしゃべりをし、太田教会のH兄のギターで童謡や賛美歌を歌った。そして、集まった方々からお話を聞いた。
・Nさん 津波の時、脳梗塞で伏せっていたご主人が、水に沈んでしまった。Nさんは夢中で“馬鹿力”を出してご主人を引き上げたそうだ。助かったが、その後、ご主人は二回目の脳梗塞で倒れた。今は寝たきりになってしまい、その介護で明け暮れているという。明るく話してくれた。
・Oさん 仮設入居者ではないが、社会福祉協議会の「見回り隊」のお一人であり、このお茶会に参加。入居者の必要について話された。仮設の方々の今の問題は、住まいが決まらず、将来に見通しが持てないこと。東京でのオリンピックが決まったが、私たちに7年後は見えてこない・・・と訴えられた。
・Tさん ご主人が亡くなられた。涙が溢れ、話が出来なかった。彼女だけでなく、参加者の多くが、身内から犠牲者を出している。しかし、そのことに触れられない。触れればみんな泣かずには居れないのだ。
・Sさん(男性) 津波で妻を亡くした。ひとりで生活している。毎日、煮炊きしている。味噌汁も作っている。味噌を最初はハシでといたが上手くいかない。毎日やっていてだんだん出来るようになった。作るたびに、味噌、醤油を無償で支援してくれる親切に人の情けを感じている。長い間生きてきたが、人はこういうモノを求めているのだと気づかされていると話された。
●26日(木)
○ 南三陸町歌津(うだつ)地区でテント張りの手伝い。作業は、仙台の中澤先生が中心になってすすめられた。3時間ほどで完成。これは、南三陸町志津川で被災されたOさんの仕事支援が目的であった。Oさんは、志津川の自宅が流された。また、入院していた母親が震災直後に死去したという。津波のために停電が続いたことが原因ではないかとOさんは思っている。
○ その日は、午後2時から、南三陸町波伝谷仮設住宅にてお茶会。18世帯、60人が入居している小さな仮設だ。この日は10名ほどの方々が集まってくれた。ここは志津川湾の南側の海辺から山手に入った高台で、民有地の果樹園に設置されている。入居者は、同じ部落の仲間であり、運営は、比較的うまくいっている。波伝谷という名は、津波に由来したことばであり、昔からたえず津波の被害にさらされてきた。今年90歳を迎えるというMさん(男性)は、1960年のチリ津波を経験。それで、再度家をつくるときその土台を津波の最も高かった位置に据えたという。しかし、今回の津波はそれを何倍も上回ってしまった。
・この仮設住宅からは、志津川湾の豊かな海が見下ろせる。だから昔から何代にもわたってこの集落で生活をしてきた。被災したが、みんなこの地が好きだという。今行政が7メートルの堤防を造る計画をしているそうだ。しかし、みんな強く反対している。この海が見えなくなるからだ。そこに生活している者でなければ分からない、もう一つの闘いだと思う。
・レストラン「慶明丸」再建した三浦さき子さんも、仮設の一人だ。浮き球が、アラスカで発見されて話題となった方だが、レストラン再開には、子どもたちなどの猛反対があったという。しかし、三浦さんは、「仲間の集まれる場所をつくり、波伝谷に来てくれる人たちに、「慶明丸」が、ここにあったのだと伝えていきたい一心で再建した」と話された。また、三浦さんはこれからのことについて、仮設住宅退去の時期が来たときに、今までなかった、「格差」が出てくるのではないかと、仲間達のことを案じている。
○ 私たちは、夕食をその慶明丸で食べた。取れたてのホタテの甘みが美味しかった。外はもう真っ暗で星がきれいだった。宿舎の神学校に到着したのは、夜の9時半頃であった。明日はもう三日目で、帰路につく日だ。

Nさんからのハガキ。
出発を前に、石巻のNさん(今回もお会いした)から便りが届きました。
「(途中から)…お便りに書かれていた”イザヤ58ネット”を見て気付きましたが、ミシンを支援くださったのは中川さん達だったのですね!実は購入をしようとしていた時にDeanさんからお声かけいただいたので、本当にすごいタイミングでした。包装等もとても丁寧で、皆さんの思いが伝わってくるようでした。ぜひともお礼と思っていたので、ご支援くださった皆さんへ、中川さんから伝えていただけないでしょうか。失ったミシンは結婚のお祝いにと毅(ご主人)さんの二人の妹からプレゼントされたものですが、そのミシンよりももっともっと歴史のある品が届きました。本当にうれしく思っています。大切に、大切に使わせいただきます…」



 

2013年7月17日水曜日

7月の活動・・・YSP21の支援仲間との連携・・・子供支援Sola

7月の活動・・・YSP21「良きわざ宣証共同体プロジェクト」会合出席

7月10日YSP21会議
7月10日(水)、南三陸町を支えるキリスト者ネットワークのコア支援グループの代表が結成したYSP21の世話人会の会合が仙台バプテスト神学校でありました。
 会合のテーマは「今後の「宣証」の理念の確認と実証のための今後の支援活動についての報告と意見交換でした。

 私たちは、主に石巻、南三陸町への支援活動をしてきました。その支援活動は、いくつかの被災地の現地での支援活動をしている支援グループとの連携抜きには、私たちの活動は果たせませんでした。
仙台SBS、石巻祈りの家、ベンソン宣教師、蔵王キリスト教会・東松島支援等々。
 その働きを共にする中で、「南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク」が結成され、イザヤ58も、そのネットワークに加わってきました。
そのような働きを通して、支援活動の中で、具体的な福音の証しというものをどのようにしたら良いかということが、各支援グループの大きなテーマとなっています。
 そこで、南三陸町を支えるキリスト者ネットワークの中心的な支援グループが集まり、言葉だけでなく、地域に関わり、キリストが私たちに仕えられたように、助けを必要とする人たちに寄り添って、キリスト者としての生き方を生活を通して、行いを通して証しし、地域の壊れたコミニティーの再創造に寄与する活動を目指すことを目的とした「宣証」という、従来の欧米型の宣教概念ではなく、聖書の牧会書簡に記されている「福音を飾る生き方」を示し、そこから福音を知らない人が私たちが信じているイエス・キリストの福音に対して問いかけが起こることを目指す伝道を目指す、支援と救済の両立を諮る活動を目指すネットワークが形成されました。それが「YSP21」です。

子供支援を通して「宣証」する支援グループSola

いままで、先に記した支援グループと協働した活動をしていましたが、特に今回、子供支援にフォーカスを当てた支援グループ「Sola」を紹介したいと思います。
 なぜ、紹介するかというと、時々「子供への支援プログラムがないか」
という問い合わせを受けます。しかし残念ながら、私たちイザヤ58独自で被災地の子供にフォーカスを当てた支援活動(学習支援、子供のケアーなど)を行うことは現在のところできない状態です。
 しかし、YSP21の仲間の支援グループに、震災当初から子供支援に深く関わった支援グループがあります。今回、そのグループ「Sola」を紹介したいと思います。イザヤ58としては、子供支援に関心のある方には、Solaの活動を紹介したいと思います。また活動に興味ある方への窓口となります。
 Solaはバプテスト教会連合国分寺バプテスト教会の有志で発足した支援グループです。 
 

Sola とは

代表:国分寺バプテスト主管牧師 米内 宏明(よない ひろあき)先生

代表:米内宏明先生


Sola専従スタッフ

現地コーディネーター平田姉
現地スタッフ鈴木兄


 

 

 

ビジョン
Solaは、子どもたちがどんな状況においても、未来に希望を持つことができるようなコミュニティを地域の方と共に作ることをめざしています。

発足の経緯
東日本大震災をきっかけに、活動を始めた国分寺バプテスト教会の有志によってSolaは立ち上げられました。私たちはキリスト教精神に基づいて活動しています。
私たちは震災後、2011年3月21日から東松島市、石巻市、南三陸町等の被災地に入り、主に地元の教会や、日本国 際飢餓対策機構、ワールド・ビジョン・ジャパンなどの財団法人やNGOと連携し、炊き出し、支援物資配布などの緊急支援に関わってきました。また、避難所、学校などを訪問し、震災の影響を受けた子ども達と一緒にスポーツ・遊戯を行いながらストレス発散の場を提供してきました。

目的
震災では多くの子どもたちが、かけがえのない両親、家族、友だちをなくしました。そうでなくても心に深い傷を負っている子どもたちがたくさんいます。
Solaは子どもたち一人ひとりの状況に応じたケアと寄り添いを心がけ、その上で子ども達を育む地域のコミュニティを再建することを目的として活動しています。それはその活動が子どもたちの10年後の未来を創る一歩になるからです。

Solaの名前の由来
Serve for others, live with one another(他者に仕え、共に生きる)の頭文字をとって「Sola」としました。日本語では空(そら)です。
人が空を見上げる時、そこには願いや希望、永遠への思いが伴います。
遠く離れていても、同じ空を見上げる事で私たちはつながり同じ方向を向いて進んで行くことができるのです。
空に国境が無い様に、このSolaを通じて言語、人種、信条を超えたつながりが拡がることが私たちの希望です。

主な活動:学習・保育支援プログラム
学習支援
 

震災によって、元々存在していた学童保育(放課後児童保育)、塾、などの学習保育機能や場所が失われている状況が多くあります。
私たちは、学習保育サポートを、石巻市、南三陸町の学校、教育委員会などの関係各機関と協力しながら共に取り組んでいきます。
また、ボランティア・スタッフが現地に在住し、学習保育サポートを提供できる場所をアレンジし、近隣大学の学生、また広く有資格者、教師経験者、外国人有資格者など、 様々なネットワークの中でこの働きを継続させていきます。(Solaホームページより:転載許可済)

 

 もうすぐ被災地では夏休みになり、特に子供支援の働き手を必要としています。宣証の具体的表れとしての子供支援のSolaの働きのためにお祈りください。もし関心のある方は、イザヤ58の鈴木までメールでお問い合わせください。


 

2013年7月2日火曜日

6月の活動

ローザンヌ日本宣教シンポジウム
  


クリスチャン新聞提供
クリスチャン新聞提供

 5月11日(度)、ローザンヌ日本宣教シンポジウムがお茶の水キリスト教会会館で開催されました。イザヤ58の代表として鈴木が「震災支援の経験を通して足下の宣教を考える」という発題をさせていただきました。
南三陸町の戸倉地区の支援活動を通して知った、江戸時代から存在している地域コミュニティ「講」(契約講、六親講、観音講、念仏講)に地域の人が組み入れられて、様々な習俗と日常生活の自治活動に関わっている姿を見て、そのような中での支援を通してキリストの愛を伝えることについての課題などを報告させていただきました。
参加者は、主に宣教団体の代表や支援団体の代表など60名ほどが参加しました。


5月29日(水)~29日(木)

南三陸、石巻訪問




ハワイの日本人教会のフラダンスの
チームも合流した神の山平仮設

南三陸キリスト者ネットワーク代表の中澤先生から二カ所の仮設の自治会長さんと会って欲しいと前々から要請がありましたので、南三陸町を訪問と6月の支援の打ち合わせのために石巻のベンソン宣教師、石巻祈りの家を訪問しました。

 「山の神平仮設住宅」は南三陸町の入り谷地区という山間部の地区にある仮設でした。カーナビを頼りにして行ったのですが、山の中にどんどん入って住宅など全然見えない所に入るので、「こんな所に集落などあるのだろうか・・・林道に入ってしまったのでは」と不安を持ちながら向かいました。やっと集落が見えてお聞きしたら、すぐそばにあるということで、やっとたどり着いたという感じでした。

 神の山平仮設は、被災者家族が10個ほどの小さな仮説です。併設されている福祉事務所がありますが、本当に小規模の仮説のため、仮設住宅が開設されて以来、一度も支援物資などは来なかったと言われているところだったそうです。

 今回、そこの自治会長さんに南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク代表を介して、仮設集会所に集まる人たちが利用するお茶やコーヒー、調味料類などを支援することを要請されて一度お会いするということで現在の様子などをお聞きしてきました。

 ちょうど、同じころに、宿舎の仙台バプテスト神学校にハワイの日系人教会の青年チームが牧師夫人に引率されて南三陸の仮説でフラダンスのイベント奉仕のために滞在されていましたが、そのチームも神の山平仮設住宅を訪問し、野外でフラダンスを披露しました。

 

小規模仮設住宅と

大規模仮設住宅の現実




南三陸の被災者仮設で一番大規模な登米市南方仮設

 その自治会長さんとお会いしたあと、南三陸町の仮設店舗「さんさん商店街」で、同じように仮設住宅の集会所でのお茶っこ支援を要請されている、南三陸の被災者たちの仮設住宅で一番大規模仮設である「登米市南方仮設住宅」の第一期自治会の会長さんであるMさんと待ち合わせ、そこで支援の必要について伺うことができました。

 二つの対照的な仮設住宅の現状を聞いて、それぞれに今なお厳しい生活が続いていること、特に被災者たちのために奔走している自治会長さんたちの苦労を聞き、「もう支援物資はいいのでは・・」という声を聞く中で、わずかな自治会費も惜しむ仮設に住む方がいる中で、その自治会費で集会所の共益費をなんとかまかなうことに苦労している自治会長さんたちの声を聞く中で、イザヤ58としても、できるだけの支援をする必要を感じました。

 神の山平仮説は、山あいの斜面に建つ小さな仮設のため、なかなか支援の目が届きにくい様子でした。反対に南方仮設は、町のチョッピングセンターの跡地に建っている1000人の被災者の大規模仮設です。

 自治会長さんとお話しして、生活がすさんでお酒を飲みすぎて亡くなる人が跡をたたない、またパチンコなどの賭け事にお金を使い果たす人なども出たりして、気持ちが荒んでいる人が少ないことを心痛めていました。

 小規模仮設住宅には小規模であるが故のいろいろな苦労があり、大規模仮設では大規模であるが故の苦労があることを、お二人の自治会長さんからお聞きしました。

 

6月3日(月)~5日(水)




「JEA総会での発題講演」

 南三陸、石巻への視察で仙台に滞在中に、私たちの教団も加盟しているJEA(日本福音同盟)の総主事のS先生からメールがきました。内容は、翌週6月2日から神戸で開催されるJEA総会の第一日の夜のシンポジウムに、ローザンヌで私が発題した「震災の経験を通して、足下の宣教を考える」を急遽発題者の一人として発題してほしいとの依頼のメールでした。

 教団の副委員長なので、総会に出席は予定していたのですが、当初3名の発題者がいたのですが、私が一人増えて4名の発題とのことでした。

 6月3日の夜、関西のキリスト者もオープン参加ということで開催された。ローザンヌでの発題をJEA向けに論点を、少し多くして最後の四番目に発題させていただいたが、ちょっと時間オーバーをしてしまった。夜のことなので、みなさん疲れているのではと思っていたが、真剣に聞いていただいて、こちらも熱がはいりました。 

 今後の支援活動については7月にYSP21のコア会議が予定されておりますので、その会議での今後の南三陸の復興状況や支援と宣教についての意見交換がされる予定です。できるだけ早く、次の支援活動の予定を決めたいと願っております。

お祈りください
● 「良きわざ宣証プロジェクト」(YSP21)のネットワークが広がりますように。
● 仮設住宅への「お茶っこ」支援の働きのため。
●様々な支援グループの働きのため。


今回も中古ミシン1台を運びました

6月10日(月)~12日(水) 石巻支援活動


 8日(土)に教団総会があり、翌週10日(月)から鈴木が支援チームのリーダーとなり、私を入れて男性5名、女性一人の計6名で、石巻の浦屋敷地区で支援と伝道活動をしているベンソン宣教師のもとに行きました。


近所の人が集まれるようにデッキを設置しました。
向こう側に見える空地は公園だったそうです。整地しました

浦屋敷地区は、震災直後、津波で家々が 壊された地区でしたが、私たちイザヤ58の支援チームが二年前にガレキのかたづけや、津波を被った家々の洗浄やヘドロ出しなどをした地域です。

 

 震災直後から、この地域に入って支援活動をしているベンソン宣教師家族が今年、仙台から浦屋敷地区に引っ越し、本格的に地域の方々との関係づくりを始めている中で、復興がなった家々と、再建をあきらめた家屋の空き地が荒れ放題になっているところを、ベンソン宣教師を中心になって、街並み整備をしている働きの支援活動に行きました。
 今回のチームは境教会のO夫妻、館林教会のH兄とS兄、佐野オリーブのA兄と私です。ここ最近の支援は、仮設への訪問や物資の運搬でしたが、今回は久しぶりにスコップをもっての肉体労働です。

 空き地が雑草などが生えているのですが、空き地が多くて、住民などが自分たちでやるのはなかなか気持ちがそろわないということなので、ベンソン宣教師が花を植えたり、津波被害の前は公園だった空き地の整備などをボランティアチームが石ころなどを除いて整地していました。そうすると、近所の人たちが見に来たり、自分も作業に加わり、引っ越してきたばかりのベンソン宣教師家族との交流のよい機会となっています。 

  私たちの時も、側溝がヘドロで埋まって、カチンカチンに固まっている箇所を、スコップで側溝から土を取り出していたら、その前の家の御主人も出てきて、一緒に作業を手伝い始めました。ベンソン宣教師は、それを期待しており、支援活動をする私たちのようなボランティアと共に作業をする中で、地域の中に溶け込むことで、こんごの支援のパイプとキリストの愛の証しのパイプを太くしたいと願っています。

久しぶりの野外活動、ちょっと休憩

庭のレンガはり。ここに近所の人が集まるためのスペースを作ります

 作業の合間に、2年前に家の修理の支援で、ドロ出しの作業をした家が近くにあり、どうなったかを佐野のAさんと行きましたら、家のかたがでてきてしばしお話しをすることができました。私たちが2年前に来た時は、ブルーシトがかけられたり、庭はどろだらけ、床の板ははがれていて壁もない家でしたが、今回は庭には綺麗な花がさきすてきな家にもどっていました。まさに、「ビフォー、アフター」です。

2年前に復旧中の家

2年後の今回訪問した同じ家

 今回、5月末から、東奔西走で、久しぶりにいそがしかったです。7月11日にに南三陸町で展開しようとしている「良きわざ宣証プロジェクト21」の具体的活動と、今後の支援と宣教について仙台で会議があります。

 具体的支援活動とキリストの具体的な宣教をかねあわせた「宣証」という考え方が被災地でない日本全国の教会にもひろげられてばと願っております。

 JEA総会のシンポジウムで「震災経験を通して学ぶ、足下の宣教」というテーマで発題公園をさせていただきました。出席された多くの教団の代表の方から積極的な反応がありました。

 震災支援の経験を一過性のものにしないで 、被災地と離れた地域の教会も、異教社会の中で、地域に溶け込む宣証という考え方は大切であると考えます。

 

 
 
 
 



2013年5月28日火曜日

ベンソンン宣教師夫妻と阿部さんからの報告

今、仙台のバプテスト神学校におります。石巻、南三陸の訪問します。
石巻には6月10日から予定している支援の打ち合わせ。南三陸では「お茶っこ」支援(仮設住宅の集会所での消耗品<トイレットペーパーやお茶やコーヒー、調味料など>の支援)をしている二カ所の仮設住宅の自治会長さんを訪問します。初めて支援して訪問する仮設です。
また
ベンソン宣教師夫妻、石巻祈りの家の阿部兄からの報告で、3月に支援したミシンを希望者にお渡した時の報告がきました。
私がデジカメが故障しているために写真が撮れない代わりに送っていただきました。
以下は祈りの家の阿部さんからのフェイスブックを通しての報告です。

今日、手配していただいたミシンを予約者にお渡しできました。皆さん大喜びです。私のFBのその時の写真を掲載していますので、シェアして下さい。木曜日を楽しみにしております。
最初に、私が「イザヤ58ネット」の新館・浦屋敷への継続的な支援を紹介した。イザヤ書からこのチームの寄って立つ御言葉をを読み、このミシン支援に至った経過を説明し、それを支えて下さっている「福音伝道教団」の兄姉への感謝を述べた。リンダ夫人が準備してくれた選択順番のくじを引き、1番から順に自分の欲しいものを選んで貰った。一昨年、新館の婦人からミシン支援の要請がありイザヤ58ネットを通して四台を支援できた。それを見ていた被災者から「私たちも・・」と要請があり、予約という形で登録していただいた。数が多く、しかし、それを越える台数を集めて、トラックで運んで下さった。被災者たちは待ちに待ったミシンなので大喜び。「イザヤ58ネット」の働きに改めて感謝する。



2013年5月15日水曜日

仮設集会所お茶っこ支援

3月の支援で南三陸町を訪問したさいに、南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク(イザヤ58ネットも加盟しております)代表の中澤先生とお会いしました。

 その際に、中澤先生より、仮設住宅の集会所でのお茶や調味料類などの支援の相談を受けました。集会所などの共用部分は、仮設に住んでいる被災者たちが憩の場であり、また様々な集会に使われております。私たちも仮設住宅を訪問して、お茶っこに加わります。「お茶っこ」とは隣近所の人たちとお茶を飲みながら歓談することを「お茶っこさ~、来いや」と互いに誘いある集まりです。ある時は、支援ボランティアーとの集会や、住民の自主的なサークル活動があったり、また自由に集まりお茶などを飲む憩の時です。もともと東北にはそういう習慣があったようですが、特に、震災の仮設では大事です。

 仮設住宅の部屋はお客を呼ぶには狭すぎます。ですから、集会所でお茶を飲んだり、時には料理を持ち寄ったりしてワイワイガヤガヤしながら互いのコミニケーションの場となっています。

 そこで集会所で使用する調味料、お茶、コーヒーなどは各自共益費として自治会長などが徴収しています。しかし、一見小額な共益費の徴収が時には負担となります。仮設に住む人の中には、就労が思うにまかせない方や病気の方などもおり、小額であっても負担が重荷となる方もいます。自治会長さんたちも、そのような事情がわかるだけに少しでも共益費を節約したいと思います。

そのようなことに支援をしていたグループもありましたが、徐々に撤退したり、支援の期限が過ぎてきております。

 イザヤ58として少しでもできる支援として、このお茶っこ支援をしたいと考えております。

 5月29日(木)から一泊の予定でで鈴木が中澤師からの要請のあった仮設住宅を訪問し、自治会長さんとお会いする予定です。

 

6月の支援活動参加者募集

  • 6月10日(月)~12日(木)<13日まで延長する可能性あり>

  • 予定では、石巻の浦屋敷地区の環境整備(草取りなど)の作業を検討しております。(注:要請によって変更の可能性があります) 


 
 
 
 

2013年4月21日日曜日

ローザンンヌ日本委員会シンポジウムが下記のような案内で開催されます。イザヤ58も後援しております。また支援を通して自分の教会の宣教について発題します。ぜひ、ご出席くださり支援活動の経験から私たちの教会の宣教について共に考えましょう(登録費1000円です).

2013年4月11日木曜日

「良きわざ宣証共同体プロジェクト(YSP21)」参加

 
イザヤ58は、南三陸町の震災の被災者支援をする新しい組織YSP21のコア・グループメンバーになりました。このプロジェクトは支援と宣教にかかわることを通して学んだ、地域に浸透するキリスト者共同体形成の働きの理念と行動要綱を以下に掲載します。
 主に南三陸町への支援を通して、地域の人々に寄り添ってキリストの愛が浸透することを目指すものです。また日本の地域文化に仕えることを通してキリストの証しが浸透していくキリスト者共同体の形成のモデルになることを目指します。


Isaiah 58 became the core group members of a new organization YSP21 to help the victims of the earthquake in the town Minamisanriku. This project is listed in the following outline of the work of formation and action philosophy that permeates the Christian community learned through support and be involved in the mission, to the region.
It is aimed that through support to Minamisanriku-cho, the love of Christ to permeate huddled by the people of the region mainly. I aim to become a model of the formation of the Christian community that testimony of Christ will continue to penetrate the local culture can serve in Japan.

(*日本語文は英文の後にあります。下にスクロールしてください)

“Testimony through Good Works Project 21”
  (Hereafter referred to as [YSP21])

Opening Statement:
 YSP21 was started in response to the tragic plight of the 3.11 Earthquake & Tsunami Disaster victims. The best answer to the question “Is God present?” is the presence of Christians pouring out love and doing good works based on the Gospel.
  We want to make it clear that meeting people’s needs and evangelism go together toward the goal of building God’s family, the church that testifies of God through good works. And this should apply not only in disaster areas but everywhere in Japan, with local churches giving help to those in need.
 In order to better achieve this, we would like to create a network with churches that share the same goals and work together in carrying out YSP21. We consider this coming together to be putting into practice and affirming the intention of Biblical instruction.

Main Concepts
 YSP21’s goal for churches is to build churches (including building Christians, Christian families and Christian entrepreneurs) that work for and contribute to the well-being of their local areas.
1. The biblical model for the spread of churches:
a) The church starts with the Great Commission. (Matt.28:19)
b) In the pattern of missions work that then develops, we see that the church spreads only when there are local Christians living their lives and doing good works based on the Gospel. (Acts, Thessalonians, Romans, Mt. Ch 5~7 ‘Sermon on the Mount’,  & Titus amongst other passages)
 1- Reverence for the creator God: [based on maturing in “Faith, Hope, and Love”  (Ephesians 1:15~19; 1 Corinthians 13)
 2- “Submit to those in authority over us.” Respect for social order (Romans 13; 1 Timothy 2; Titus 3)
 3- Self-control and Independence, freedom in the LORD (Romans 14; Galatians 5)
 4- Love of our neighbors which is based on the Gospel of Christ (Romans 13:8~14; vs. 23)
 5- Respect for labor and its demonstration of a person’s intrinsic value (2 Thessalonians 3)
 6- Love for family (Ephesians 5)
 7- Living our lives in God’s family, the local church (1 Timothy 5:1-16; Titus 2)

2. We will assess and put into practice assistance that accompanies a lifestyle of doing good works as a way of living out the Gospel so that our relief and assistance efforts don’t end as merely humanitarian aid. (Writings of Paul)

3. We will give assistance without expectation of rewards, aiming for the best for those who receive it. (Acts 20:35)

4. We will together undertake assistance that rebuilds the whole community and leads to well-being for all. (Jeremiah 29:4~7; Examples from Daniel; teachings of Paul & Peter that reflect these values)
 1- by sending personnel into the area (paid staff & volunteers)
 2- by developing cooperative, synergistic relationships
 3- by establishing relief funds

5. Sincere rescue and relief efforts that are based on doing good works, should elicit questions and conversations about our lifestyle that can then bear fruit through the testimony of doing good works. (Colossians 4:3~6)

6. In regards to lifestyle, we will also prepare to “always be ready to give an account to anyone about our hope…” (1 Peter 3:15)

7. We will apply theology to culture and local customs.  Christians are to live our lives in local society and the larger world with great wisdom. Furthermore, as it becomes clear what cultural problems and community attitudes are, we must consider how to wrap the Christian faith into our response to the local culture and customs. Especially, we will consider how to build relationships and become more intimate with those who have different worldviews and religious backgrounds without legalistically pushing upon them all kinds of Christian cultural elements. Rather we will consider how we can protect our own faith in the midst of that. In other words, we will apply theology to the culture and customs as we encounter them.

YSP21 Guidelines for Activities
1. All churches that participate in YSP21 will share ownership of these Main Concepts and together will aim to build up churches that do good works and give testimony. They will also participate in research and training (mission training) and strive to demonstrate these concepts in their lives and work.

2. YSP21 will continue to contribute to the post 3.11 restoration of Minami Sanriku Town as a model for application of these main concepts.

3. Beginning with Minami Sanriku Town, we will be active in providing practice locations for training of leaders and volunteers who will build up churches that contribute to  3.11 Disaster recovery efforts in various localities. In any case, YSP21 will provide locations and ideas for the training up of the next generation of leaders.

4. YSP21 will, in response to church requests, provide a structure that enables volunteer teams and mission teams to be sent. However, YSP21 network churches will send out these various teams.

5. YSP21 activity expenses will all be covered by donations from those who agree with it purpose and activities.
(Text written by Masashi Moriya)  [Translated by Kurt Thompson]



「良き技・宣証共同体プロジェクト21(YSP21)」の理念と活動指針

はじめに:

 「3.11大震災」によってもたらされた被災者の悲劇、今、そこに助けを必要としている人々の現実が契機として始まった救援・支援活動。「神はいるのか?」その最良の答えは福音に基づく隣人愛、良き業に励むクリスチャンたちの存在であった。 


 そして今、私たちは支援と宣教を一体のものとして、「良き業・宣証共同体プロジェクト21」(「YSP21」)を明らかにし、「良き業・宣証共同体」神の家族、教会共同体建て上げを目指す。それは自然災害被災者支援に限らず、全国どこにおいても、それぞれの地域にある教会共同体が地域社会の中で助けを必要としている方々に福音に基づく良き業を実践し、神の救いの計画を実現する「宣証」に取り組むことである。

  そのために共有できる諸教会と共にネットワークを築き「良き業・宣証共同体プロジェクト21」(「YSP21」)を推進する。この取り組みが聖書自体の意図を実現するものとして共に考え、行動し、検証する。
 

主要理念:

YSP21」の目指す教会共同体:地域・町の繁栄に寄与・貢献する教会共同体を実現する(クリスチャン個々人、クリスチャン家族、事業家を含む)。

. 聖書の順序に見る教会共同体の拡がり:

(イ)教会共同体はキリストの宣教大命令に始まる(マタイ2819

(ロ)そして、福音に生きるキリスト者共同体の存在、その良き業に生きる存在を前提に 
   宣教は拡がるという宣教のサイクルが確立した(使徒の働き、テサロニケ、ローマ書簡、マタイ57「山上の説教」テトスその他)。
(1)創造主なる神への畏敬の念:「信仰・希望・愛」に基づく人格の成熟 (エペソ11519、Ⅰコリント13
(2)「人はみな、上に立つ権威に従う」社会秩序の尊重(ローマ13、Ⅰテモテ2、テトス3
(3)主にある自由、自律と自立(ローマ14、ガラテヤ5
(4)キリストの福音に基づく「隣人愛」(ローマ1381423
(5)人としての本質に関わる額に汗する労働の尊さ(Ⅱテサロニケ3
(6)家族愛(エペソ5
(7)支え合う教会共同体神の家族に生きる(Ⅰテモテ5116、テトス2)。

. 人道支援のみに終わらない救援・支援:「見える福音・生き方」としての良き業の伴
  う支援を考え、実践する(パウロ書簡)。
 
. 報いを求めない最善の支援を考え実践する(使徒2035)。
 
. 町全体の復興・繁栄に至る支援を共に考え取り組む(エレミヤ2947、ダニエルの
  模範、それを反映したパウロ、ペテロの教え)。
 (1)町への人材派遣(就職・ボランティア)
 (2)相乗効果をもたらす協調関係
 (3)救援基金創設

. 良き業に基づく誠実な救援・支援活動を通して、「生き方」に関する「問いかけ」が 
  起こる救援・支援を共に考え、「宣証」の実を結ぶ(コロサイ436)。
 
. 私たちの「生き方」について、その「希望について説明を求める人には、だれにでも
 いつでも弁明できる用意」(Ⅰペテロ315)を生き方と共に備える。
 
. 文化とその風土の中で神学する。
 クリスチャンは地域社会およびこの世での知恵深い日常生活が求められている。しかも文化的問題と実態を体系的に明らかにしつつ、クリスチャン信仰共同体を取り巻くその文化とその風土へ、どのように応答することができるかを考える。とりわけ異なる世界観と諸宗教にいかに関係し、親しみつつ、決してすでに形作られているいわゆるキリスト教文化を律法的に押しつけることなく、自らの信仰を守り表明していけるかを考える。つまり文化とその風土の中で神学することである。

「YSP21」活動指針


1.  「良き業・宣証共同体プロジェクト21」(以下「YSP21」)に参加する諸教会はYSP21」の理念を共有し、共に「良き業・宣証教会」の建て上げを目指す。また共に研修、訓練し(宣証訓練)、この理念の実証に努める。

2.  YSP21」はその理念の実証の場として「3.11大震災」以来、継続している「南三陸 町」の復興に寄与・貢献するよう取り組む。

3.  南三陸町をはじめ、3.11大震災被災地での支援活動は地域・町に寄与貢献する教会を建て上げるリーダー、ボランティアの実践の場として活動する。とりわけ、次世代のリーダー育成のために理論と現場を提供する。

4.  YSP21」は教会の求めに応じてボランティアチーム、宣教チームを派遣できる体制を整える。ただし、それぞれのチームはネットワーク所属の教会派遣とする。

5.  YSP21」の活動経費はすべて、賛同する方々の献金によるものとする。

 

2013年4月3日水曜日

3月支援・・・南三陸町

3月13日(水)南三陸町訪問

12日、石巻にミシンを搬入した翌日、南三陸町を訪問しました。今回の訪問の目的は戸倉地区の水戸辺仮設を訪問して、以前紹介した繭玉の工芸品を購入して、3月16日(土)に予定されている埼玉県本庄市のカルチャースクールのチャリティーイベントでの出品販売したいとの福音伝道教団本庄キリスト教会の会員のO姉が関わっている福祉ボランティアグループ「アドナイ・イルエ」の要望に応えたものでした。
南三陸の景色は、海岸部の志津川町の被災建物はほとんど取り壊され整地されていました。

この場所に桜の苗木を植えるそうです。
 私たちは13日に南三陸町を訪問し、今回の初めて石巻、南三陸を訪問した2名のS兄とK兄を戸倉地区の波伝谷の仮設に案内した。ちょうど、同じ時期にオレゴン州の日系人教会からのボランティアチームが波伝谷の斜面を草刈りをしていた。あるNGOが東北の被災地域に桜の木を植える運動をしているそうで、波伝谷でも桜の苗を植える予定の場所の草刈りを彼らはしていた。
また、南三陸町の中心地であった志津川のクリスチャンセンターにもよったところ、南三陸町を支えるキリスト者ネットワークの代表の中澤師も来ているとのことを聞き、さんさん商店街で待ち合わせして、袖浜という港に案内していただいた。この港の大きな倉庫用にテントに案内されました。ここはワカメの収穫作業場が中澤師が仲立ちとなって袖浜という地区の漁師たちのため救世軍がワカメの集荷、出荷作業場となる大きなテントを救世軍が建設しました。
ワカメの出荷作業をしている漁師や女性たち
救世軍の支援で建てたテントのワカメ出荷作業場

その関係で、とても漁師たちの対応も感じよく、いろいろなキリスト教系の支援グループが、連携をもって南三陸町の支援にとりくんでいることを感じました。このことは地域のキリスト教に対する受け止め方が肯定的な方向でいっていると思われます。



 






志津川地区
南三陸を訪れた人たちが必ず来るのが被災した防災センターです。この場所は港から800メートルぐらいの平地にありました。地震の時、多くの町の職員が集まったところに津波が来てしまいました。
初めて南三陸を来た2年前は、がれきがビルの骨組みにからみあっていましたが、今は鉄骨だけになっていますが、陸前高田の一本松と同じように南三陸の震災のシンボル的なばしょとなっています。この3階で、津波に直前まで最後まで避難を防災無線で呼びかけていた女性が殉職しました。この方は結婚してまだ1年の若い女性でした。
高台にある志津川中学から一望すると、
さら地になって何もない

当時、防災センターの屋上には30名ほどの職員が避難しましたが、まさか三階の屋上よりも高い津波が来るとは思っていなかったでしょう。結局、生き残った人は10名だったそうです。
あれから二年、高台にある志津川中学校から志津川地区町の全景をみるとほとんど更地になっています。

水戸辺仮設訪問

今回の支援地訪問の目的の一つに、南三陸戸倉地区にある水戸辺仮設の婦人たちが自立活動の一つである「繭玉工芸品制作販売」活動への協力です。
 この支援は、前回2月に水戸辺を訪問した時に繭玉の工芸品制作をこのブログで紹介したところ本庄教会の婦人で町の福祉ボランティア・グループのアドナイ・イルエのO姉からの要請で、本庄市のホテルで開催されるチャリティーイベントに繭玉工芸品を販売したいとのことでした。このイベントでの売り上げの一部を南三陸町審査委支援の義援金とするという主旨に、イザヤ58も賛同し、繭玉工芸品を購入してアドナイ・イルエに提供するために、水戸辺仮設住宅を訪問することとなりました。仮設住宅の入り口近くにコンテナの作業場で婦人たちは繭玉の工芸品を制作しておりました。ここのリーダーは水戸辺仮設の自治会長の奥様が中心になって、制作販売をしております。
 水戸辺仮設は戸倉地区の20世帯ほどの仮設住宅で、私たちイザヤ58が波伝波仮設住宅と同じよう以前から物資支援などを行っている仮設住宅です。

本庄市チャリティーイベント

3月13日(水)、南三陸の仮設を訪問し、水戸辺の仮設での繭玉工芸品を購入して、今回の支援活動を終了して無事に帰宅しました。

イベント会場の入り口に出店して繭玉工芸品の販売
しかし、これで今回の活動が終わったわけではなく、帰ってすぐ3月16日(土)の本庄グランド・ホテルでのチャリティーイベントに出店販売をするアドナイ・イルエの皆さんへの挨拶のためホテルを訪問してきました。このイベントは、町のカルチャースクールのグループが自分たちの活動を披露するイベントで、コーラス・グル-プやダンスグループなど出し物をランチをいただきながら関係者が参観するというもので、会費の中の一部を震災支援に当てるという主旨でした。当初は、販売をしてくれる方々辺のご挨拶のためイベント出席の予定でしたが、主催者から開会式の時に、支援活動について簡単なスピーチをお願いされ、170名ほどの参加者に支援の継続をお願いする挨拶をすることができました。このような形で支援活動を一般の様々なグループでしている所へ、私たちも
関われたことを感謝しております。本庄の福祉サークルのアドナイ・イルエのO姉に感謝したいと思います。

 
「イザヤ58ネット3月支援活動に参加して」
今回の全行程が守られ、無事に目的を果たして帰れたことを感謝します。
スケジュール的にはほどよい余裕があり、仙台の聖書学院での宿泊も快適でした。
 私はイザヤ58ネットでの活動は初めてでしたが、これらを通して事前の計画が適切にたてられているんだなと感じました。
どんな人でも安心して参加できるようになっているのは素晴らしいと思います。
また現地で直接支援活動をしている先生方のお話も大変勉強になりました。
 多くの支援団体が活動を休止していますが、いまだ継続的な支援の必要があると感じます。 現地の方々の需要を適切に捉えて活動していくことが大切かと思いました。 (館林教会S兄) 

短い間のボランティアでしたがやはり実際に現地に行かないと見えなかった部分が沢山ありました。特に街は復興したようにも見えてもちょっと通りを挟むとまだまだ震災の爪痕が残る地域もあり、あれから2年経ちますがまだまだ復興には時間がかかりそうで、色々な人に話をうかがっても問題も課題も山積みのようでした。ただ街の人たちは復興に向けてポジティブに動いているのが印象的でした。
また機会があればボランティアに参加したいと思います。
                             (戸塚めぐみキリスト教会K兄)