2013年7月17日水曜日

7月の活動・・・YSP21の支援仲間との連携・・・子供支援Sola

7月の活動・・・YSP21「良きわざ宣証共同体プロジェクト」会合出席

7月10日YSP21会議
7月10日(水)、南三陸町を支えるキリスト者ネットワークのコア支援グループの代表が結成したYSP21の世話人会の会合が仙台バプテスト神学校でありました。
 会合のテーマは「今後の「宣証」の理念の確認と実証のための今後の支援活動についての報告と意見交換でした。

 私たちは、主に石巻、南三陸町への支援活動をしてきました。その支援活動は、いくつかの被災地の現地での支援活動をしている支援グループとの連携抜きには、私たちの活動は果たせませんでした。
仙台SBS、石巻祈りの家、ベンソン宣教師、蔵王キリスト教会・東松島支援等々。
 その働きを共にする中で、「南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク」が結成され、イザヤ58も、そのネットワークに加わってきました。
そのような働きを通して、支援活動の中で、具体的な福音の証しというものをどのようにしたら良いかということが、各支援グループの大きなテーマとなっています。
 そこで、南三陸町を支えるキリスト者ネットワークの中心的な支援グループが集まり、言葉だけでなく、地域に関わり、キリストが私たちに仕えられたように、助けを必要とする人たちに寄り添って、キリスト者としての生き方を生活を通して、行いを通して証しし、地域の壊れたコミニティーの再創造に寄与する活動を目指すことを目的とした「宣証」という、従来の欧米型の宣教概念ではなく、聖書の牧会書簡に記されている「福音を飾る生き方」を示し、そこから福音を知らない人が私たちが信じているイエス・キリストの福音に対して問いかけが起こることを目指す伝道を目指す、支援と救済の両立を諮る活動を目指すネットワークが形成されました。それが「YSP21」です。

子供支援を通して「宣証」する支援グループSola

いままで、先に記した支援グループと協働した活動をしていましたが、特に今回、子供支援にフォーカスを当てた支援グループ「Sola」を紹介したいと思います。
 なぜ、紹介するかというと、時々「子供への支援プログラムがないか」
という問い合わせを受けます。しかし残念ながら、私たちイザヤ58独自で被災地の子供にフォーカスを当てた支援活動(学習支援、子供のケアーなど)を行うことは現在のところできない状態です。
 しかし、YSP21の仲間の支援グループに、震災当初から子供支援に深く関わった支援グループがあります。今回、そのグループ「Sola」を紹介したいと思います。イザヤ58としては、子供支援に関心のある方には、Solaの活動を紹介したいと思います。また活動に興味ある方への窓口となります。
 Solaはバプテスト教会連合国分寺バプテスト教会の有志で発足した支援グループです。 
 

Sola とは

代表:国分寺バプテスト主管牧師 米内 宏明(よない ひろあき)先生

代表:米内宏明先生


Sola専従スタッフ

現地コーディネーター平田姉
現地スタッフ鈴木兄


 

 

 

ビジョン
Solaは、子どもたちがどんな状況においても、未来に希望を持つことができるようなコミュニティを地域の方と共に作ることをめざしています。

発足の経緯
東日本大震災をきっかけに、活動を始めた国分寺バプテスト教会の有志によってSolaは立ち上げられました。私たちはキリスト教精神に基づいて活動しています。
私たちは震災後、2011年3月21日から東松島市、石巻市、南三陸町等の被災地に入り、主に地元の教会や、日本国 際飢餓対策機構、ワールド・ビジョン・ジャパンなどの財団法人やNGOと連携し、炊き出し、支援物資配布などの緊急支援に関わってきました。また、避難所、学校などを訪問し、震災の影響を受けた子ども達と一緒にスポーツ・遊戯を行いながらストレス発散の場を提供してきました。

目的
震災では多くの子どもたちが、かけがえのない両親、家族、友だちをなくしました。そうでなくても心に深い傷を負っている子どもたちがたくさんいます。
Solaは子どもたち一人ひとりの状況に応じたケアと寄り添いを心がけ、その上で子ども達を育む地域のコミュニティを再建することを目的として活動しています。それはその活動が子どもたちの10年後の未来を創る一歩になるからです。

Solaの名前の由来
Serve for others, live with one another(他者に仕え、共に生きる)の頭文字をとって「Sola」としました。日本語では空(そら)です。
人が空を見上げる時、そこには願いや希望、永遠への思いが伴います。
遠く離れていても、同じ空を見上げる事で私たちはつながり同じ方向を向いて進んで行くことができるのです。
空に国境が無い様に、このSolaを通じて言語、人種、信条を超えたつながりが拡がることが私たちの希望です。

主な活動:学習・保育支援プログラム
学習支援
 

震災によって、元々存在していた学童保育(放課後児童保育)、塾、などの学習保育機能や場所が失われている状況が多くあります。
私たちは、学習保育サポートを、石巻市、南三陸町の学校、教育委員会などの関係各機関と協力しながら共に取り組んでいきます。
また、ボランティア・スタッフが現地に在住し、学習保育サポートを提供できる場所をアレンジし、近隣大学の学生、また広く有資格者、教師経験者、外国人有資格者など、 様々なネットワークの中でこの働きを継続させていきます。(Solaホームページより:転載許可済)

 

 もうすぐ被災地では夏休みになり、特に子供支援の働き手を必要としています。宣証の具体的表れとしての子供支援のSolaの働きのためにお祈りください。もし関心のある方は、イザヤ58の鈴木までメールでお問い合わせください。


 

2013年7月2日火曜日

6月の活動

ローザンヌ日本宣教シンポジウム
  


クリスチャン新聞提供
クリスチャン新聞提供

 5月11日(度)、ローザンヌ日本宣教シンポジウムがお茶の水キリスト教会会館で開催されました。イザヤ58の代表として鈴木が「震災支援の経験を通して足下の宣教を考える」という発題をさせていただきました。
南三陸町の戸倉地区の支援活動を通して知った、江戸時代から存在している地域コミュニティ「講」(契約講、六親講、観音講、念仏講)に地域の人が組み入れられて、様々な習俗と日常生活の自治活動に関わっている姿を見て、そのような中での支援を通してキリストの愛を伝えることについての課題などを報告させていただきました。
参加者は、主に宣教団体の代表や支援団体の代表など60名ほどが参加しました。


5月29日(水)~29日(木)

南三陸、石巻訪問




ハワイの日本人教会のフラダンスの
チームも合流した神の山平仮設

南三陸キリスト者ネットワーク代表の中澤先生から二カ所の仮設の自治会長さんと会って欲しいと前々から要請がありましたので、南三陸町を訪問と6月の支援の打ち合わせのために石巻のベンソン宣教師、石巻祈りの家を訪問しました。

 「山の神平仮設住宅」は南三陸町の入り谷地区という山間部の地区にある仮設でした。カーナビを頼りにして行ったのですが、山の中にどんどん入って住宅など全然見えない所に入るので、「こんな所に集落などあるのだろうか・・・林道に入ってしまったのでは」と不安を持ちながら向かいました。やっと集落が見えてお聞きしたら、すぐそばにあるということで、やっとたどり着いたという感じでした。

 神の山平仮設は、被災者家族が10個ほどの小さな仮説です。併設されている福祉事務所がありますが、本当に小規模の仮説のため、仮設住宅が開設されて以来、一度も支援物資などは来なかったと言われているところだったそうです。

 今回、そこの自治会長さんに南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク代表を介して、仮設集会所に集まる人たちが利用するお茶やコーヒー、調味料類などを支援することを要請されて一度お会いするということで現在の様子などをお聞きしてきました。

 ちょうど、同じころに、宿舎の仙台バプテスト神学校にハワイの日系人教会の青年チームが牧師夫人に引率されて南三陸の仮説でフラダンスのイベント奉仕のために滞在されていましたが、そのチームも神の山平仮設住宅を訪問し、野外でフラダンスを披露しました。

 

小規模仮設住宅と

大規模仮設住宅の現実




南三陸の被災者仮設で一番大規模な登米市南方仮設

 その自治会長さんとお会いしたあと、南三陸町の仮設店舗「さんさん商店街」で、同じように仮設住宅の集会所でのお茶っこ支援を要請されている、南三陸の被災者たちの仮設住宅で一番大規模仮設である「登米市南方仮設住宅」の第一期自治会の会長さんであるMさんと待ち合わせ、そこで支援の必要について伺うことができました。

 二つの対照的な仮設住宅の現状を聞いて、それぞれに今なお厳しい生活が続いていること、特に被災者たちのために奔走している自治会長さんたちの苦労を聞き、「もう支援物資はいいのでは・・」という声を聞く中で、わずかな自治会費も惜しむ仮設に住む方がいる中で、その自治会費で集会所の共益費をなんとかまかなうことに苦労している自治会長さんたちの声を聞く中で、イザヤ58としても、できるだけの支援をする必要を感じました。

 神の山平仮説は、山あいの斜面に建つ小さな仮設のため、なかなか支援の目が届きにくい様子でした。反対に南方仮設は、町のチョッピングセンターの跡地に建っている1000人の被災者の大規模仮設です。

 自治会長さんとお話しして、生活がすさんでお酒を飲みすぎて亡くなる人が跡をたたない、またパチンコなどの賭け事にお金を使い果たす人なども出たりして、気持ちが荒んでいる人が少ないことを心痛めていました。

 小規模仮設住宅には小規模であるが故のいろいろな苦労があり、大規模仮設では大規模であるが故の苦労があることを、お二人の自治会長さんからお聞きしました。

 

6月3日(月)~5日(水)




「JEA総会での発題講演」

 南三陸、石巻への視察で仙台に滞在中に、私たちの教団も加盟しているJEA(日本福音同盟)の総主事のS先生からメールがきました。内容は、翌週6月2日から神戸で開催されるJEA総会の第一日の夜のシンポジウムに、ローザンヌで私が発題した「震災の経験を通して、足下の宣教を考える」を急遽発題者の一人として発題してほしいとの依頼のメールでした。

 教団の副委員長なので、総会に出席は予定していたのですが、当初3名の発題者がいたのですが、私が一人増えて4名の発題とのことでした。

 6月3日の夜、関西のキリスト者もオープン参加ということで開催された。ローザンヌでの発題をJEA向けに論点を、少し多くして最後の四番目に発題させていただいたが、ちょっと時間オーバーをしてしまった。夜のことなので、みなさん疲れているのではと思っていたが、真剣に聞いていただいて、こちらも熱がはいりました。 

 今後の支援活動については7月にYSP21のコア会議が予定されておりますので、その会議での今後の南三陸の復興状況や支援と宣教についての意見交換がされる予定です。できるだけ早く、次の支援活動の予定を決めたいと願っております。

お祈りください
● 「良きわざ宣証プロジェクト」(YSP21)のネットワークが広がりますように。
● 仮設住宅への「お茶っこ」支援の働きのため。
●様々な支援グループの働きのため。


今回も中古ミシン1台を運びました

6月10日(月)~12日(水) 石巻支援活動


 8日(土)に教団総会があり、翌週10日(月)から鈴木が支援チームのリーダーとなり、私を入れて男性5名、女性一人の計6名で、石巻の浦屋敷地区で支援と伝道活動をしているベンソン宣教師のもとに行きました。


近所の人が集まれるようにデッキを設置しました。
向こう側に見える空地は公園だったそうです。整地しました

浦屋敷地区は、震災直後、津波で家々が 壊された地区でしたが、私たちイザヤ58の支援チームが二年前にガレキのかたづけや、津波を被った家々の洗浄やヘドロ出しなどをした地域です。

 

 震災直後から、この地域に入って支援活動をしているベンソン宣教師家族が今年、仙台から浦屋敷地区に引っ越し、本格的に地域の方々との関係づくりを始めている中で、復興がなった家々と、再建をあきらめた家屋の空き地が荒れ放題になっているところを、ベンソン宣教師を中心になって、街並み整備をしている働きの支援活動に行きました。
 今回のチームは境教会のO夫妻、館林教会のH兄とS兄、佐野オリーブのA兄と私です。ここ最近の支援は、仮設への訪問や物資の運搬でしたが、今回は久しぶりにスコップをもっての肉体労働です。

 空き地が雑草などが生えているのですが、空き地が多くて、住民などが自分たちでやるのはなかなか気持ちがそろわないということなので、ベンソン宣教師が花を植えたり、津波被害の前は公園だった空き地の整備などをボランティアチームが石ころなどを除いて整地していました。そうすると、近所の人たちが見に来たり、自分も作業に加わり、引っ越してきたばかりのベンソン宣教師家族との交流のよい機会となっています。 

  私たちの時も、側溝がヘドロで埋まって、カチンカチンに固まっている箇所を、スコップで側溝から土を取り出していたら、その前の家の御主人も出てきて、一緒に作業を手伝い始めました。ベンソン宣教師は、それを期待しており、支援活動をする私たちのようなボランティアと共に作業をする中で、地域の中に溶け込むことで、こんごの支援のパイプとキリストの愛の証しのパイプを太くしたいと願っています。

久しぶりの野外活動、ちょっと休憩

庭のレンガはり。ここに近所の人が集まるためのスペースを作ります

 作業の合間に、2年前に家の修理の支援で、ドロ出しの作業をした家が近くにあり、どうなったかを佐野のAさんと行きましたら、家のかたがでてきてしばしお話しをすることができました。私たちが2年前に来た時は、ブルーシトがかけられたり、庭はどろだらけ、床の板ははがれていて壁もない家でしたが、今回は庭には綺麗な花がさきすてきな家にもどっていました。まさに、「ビフォー、アフター」です。

2年前に復旧中の家

2年後の今回訪問した同じ家

 今回、5月末から、東奔西走で、久しぶりにいそがしかったです。7月11日にに南三陸町で展開しようとしている「良きわざ宣証プロジェクト21」の具体的活動と、今後の支援と宣教について仙台で会議があります。

 具体的支援活動とキリストの具体的な宣教をかねあわせた「宣証」という考え方が被災地でない日本全国の教会にもひろげられてばと願っております。

 JEA総会のシンポジウムで「震災経験を通して学ぶ、足下の宣教」というテーマで発題公園をさせていただきました。出席された多くの教団の代表の方から積極的な反応がありました。

 震災支援の経験を一過性のものにしないで 、被災地と離れた地域の教会も、異教社会の中で、地域に溶け込む宣証という考え方は大切であると考えます。