2012年6月22日金曜日

南三陸町に「クリスチャンセンター」オープン!!

  宮城県南三陸町は、宮城県の北端、岩手県境に位置する漁業の町です。今回の震災で、町の約80%が消失してしまいました。現在町内の仮設住宅は58カ所、約5800人の方が住まい、さらに約2000人の方が、町の外での生活を余儀なくされています。町では、住宅のあった地域の高台移転を計画していることもあり、1年以上たった今でも、津波をかぶってしまった地域の復旧は全く進んでいませんでした。職場を失った方々も多く、町を離れる方も多く、人口は被災後1万7千人から1万1千人に激減しています。狭い仮設住宅には、年配の方や、震災の傷を抱える子どもも多く、将来に対する希望や先行きの見通しが立たず、年齢を問わず命を絶ってしまう方も少なくないようです。
そのような中で、イザヤ58ネットが支援協力している「南三陸キリスト者ネットワーク」では、
支援と宣教の拠点としてクリスチャンセンターを南三陸町志津川地区に開設し、その開所式が6月8日に開催されました。
センターは、高台の志津川高校のすぐ下にあり、志津川湾に向かって町が見下ろせる位置にあります。しかし、津波はそこをのみ込み、津波の引いた後、その周囲にも亡くなられた方が多数発見されたとのことでした。
「南三陸キリスト者ネットワーク」では、世話人の中澤竜生基督聖協団西仙台教会牧師、森谷正志 仙台バプテスト神学校長などが中心となって、震災直後の物資提供中心の「命をつなぐ」支援、さらに、心のケアや人間関係構築の「命を育む」支援、寄り添う支援を継続かつ誠実に果たしてきました。イザヤ58ネットもその働きに協力し、多くのボランティアが活動してきました。被災された方のニーズに応答するきめ細かな働きは、地元の方々との絆を深め、キリスト教会に対する信頼を深めてくれました。

クリスチャンセンター開設式
そのような中で、センター構想を聞いた地元のノンクリスチャンの方が、土地を無償で提供してくださるなど、多くの協力の中でクリスチャンセンターは実現したのです。
開所式では、森谷師は、これはゴールでなくスタートだ。クリスチャンはこの地になくてはならない存在。重要なのは愛する心であると説き、中澤氏は、これは被災者の方々の「力」の結果。私たちは、被災者の方々と共に心を合わせてこの町を盛り上げていこうと挨拶をしました。当日は地元の若者も多数出席し、近くの共同食堂「さんさカフェ」のスタッフの方々も全面的にサポートしてくれました。出席者は100名を超え、建物に入りきらず、センター前のデッキに、そして、外にまではみ出す実に賑やかな、楽しい開所式でした。
クリスチャンセンターは、この地域の被災者に寄り添い続ける支援活動の拠点です。また、誰もがいつでも来られる場所であり、聖書の話が聞けて、神様を礼拝し、子どもたちにも様々なプログラムを提供し、救いの喜びがわき上がる場所となることを目指している。中澤牧師は、「町には何にも負けることのない光が必要です。人々には永遠に輝き続ける光が必要です。町には教会が必要です。人々には教会が必要です」と説き、2年後には、この地域の国の緑地化計画に伴い、高台に新しい教会を建て移転するという。
クリスチャンセンターは、その名称を「愛・信望館」と名付けられました。この名称は、地元の人からの要望と期待を背負って名付けられたとのことです。
神様の恵みが確かにこの地にあることを覚えさせられました。神様のさらなる祝福とあわれみを願わずにはいられない。
                                                    (イザヤ58ネットワーク スタッフ 鈴木 真輔)

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