2012年3月17日土曜日

第七次支援3月12日~15日

出発前の積み込み

私たちはイザヤ58ネット第七次支援チームとして12日から仙台バプテスト神学校を支援拠点にして、仙台SBSの協力のもとに、南三陸町支援をしました。今回は南三陸町の大森地区への物資支援と波伝谷地区仮設の訪問傾聴活動が中心でした。
佐野オリーブ教会のご厚意で物資集積基地として受付をして、11日までに、多くの教会から物資の提供を受けました。今回の物資は食料品、日用生活消耗品に限定させていただきました。
当初、ワゴン車と乗用車で行くことを想定していましたが、予想外の多くの物資の提供を受け、結局、前回11月の物資支援の時に大活躍をしてくれたクレーン付き2トンロングトラックに物資を満載して行くことになりました。
 天気予報では、11日の夜から東北、北陸地方は大雪の予想で、どうなることやらと思いましたが、幹線道路は雪はないとのことの情報を得て、トラックチーム2名は仙台に直接向かい、他4名は今市教会に向かい、雪道対策のため今市教会のシオン堂のご厚意でスタット付きワゴン車を借りそれに乗り換え、乗用車、ワゴン車二台5名で仙台に向かいました。途中、雪がぱらつくことはありましたが、道路に積雪することはなく、順調に予定地の仙台バプテスト神学校に到着しました。
 今回のメンバーは、大学進学が決まった春休み中の青年と、トラックの運転はお手のもののT教会のK兄が初めて参加してくれました。
 到着した日は、夕方まで、大森地区と他の地区にまわす仕分けを行いました。
翌日13日、朝、南三陸町に向かいました。
 いつも思うことですが、高速道路で約100キロ以上の距離を走ります。関東で100キロはかなりですが、こちらの生活圏では通勤距離のようです。
地区の班長さんが集まっていました
「大森地区物資支援」
お昼過ぎに、大森地区に到着したら、各班長さんたちが待機していてくださり、それぞれの班の世帯ごとに物資を分けました。物資支援は、事前によく地元の代表の方と打ち合わせをしておかないといけません。他の地区で、ある団体が物資支援をして、不公平が出て、地域同士の関係が悪くなってしまうことがあります。感謝なことに、私たちイザヤ58は、大森地区でどこも支援が来てくれなかった時から何回か訪れ、バーベキュウをしたりしてよい関係が築けていることは感謝です。それも仙台SBSが現地の人と連絡を取り、必要な情報をいただけるからできることです。またイザヤ58も参加している、南三陸町支援関係のグループが、お互いの情報を共有するために「南三陸町を支えるキリスト者ネットワーク」を結成し、地元の人や行政にうまく関係を築いているネットワークの代表の聖協団の仙台の教会のN牧師との連携も大きな役割を担っています。今回の物資支援をブログに掲載したところ、首都圏の南三陸町支援関係で作った首都圏ネットワークの聖協団清瀬教会から大量のトイレットペーパーの提供を受けました。今後は、そのような南三陸町支援関係の支援グループとも協力して支援を継続することが大切だと思います。
14日「波伝谷訪問」
 14日に、多少の物資を持って、昨年11月に支援活動を初めてした波伝谷仮設住宅を訪問しました。前回、提供した乾燥機 はとても役に立っていると自治会長さんから感謝されました。
 今回の大震災の支援活動での大きな特徴は、被害が阪神・淡路大震災に比べて、それを上回る広い被災地域と被災者の数ですが、支援活動について阪神・淡路大震災に比べてのべで100万人以上のボランティアによる支援があったのが特徴です。特に、前回の震災に比べてキリスト教関係のNGO,NPO、そして多くの教会の支援活動は、めざましいものがあるといえます。
それは、阪神・淡路の震災の教訓が生かされていたことと思います。
 その教訓の中で、阪神・淡路の震災の時、仮設住宅の避難生活で、顕著な問題は、仮設住宅での孤独死、自殺が多かったことです。その教訓で、これからの支援活動の中心は、訪問して、いろいろな集まりを設けて話しを聴いてあげる、あるいは、こちらの話しも聴いてもらう傾聴活動がとても大切です。波伝谷の訪問は、地元の人たちの言葉で「せっかく来たんだから~、お茶っこさ~、出てくれや」という会でお話をすることです。「お茶っこの会」といいます。
 仮設では、毎日のようにそのような集まりがあります。それは、孤独死対策や、互いの様子を知るためにとても大切な役割があります。大きな仮設や、地域がバラバラな人が集まっている仮設は、私たちのような支援チームが企画しないと集まらない課題がありますが、この波伝谷は、こじんまりした仮設で、隣近所の被災者が集まっているので、とても元気な様子です。
 それでも、私たちが訪問する直前に、南三陸町で30代の方が自殺した話題が出ておりました。そのような意味で、何をするということよりも、寄り添う活動が大事であると思います。

今回、最も伝えたいこと
 14日の夜、私たちの滞在先に、南三陸町を支えるキリスト者ネットワークの代表のN牧師が来られ、しばらく支援活動の状況や南三陸町の状況についてお話を聞くことができました。そこで、N先生からとても大切なことを、私たちは問われました。「被災地に支援に来てくれることはとてもかんしゃですが、それと同時に、皆さんの地域で、このような震災が起きた時への教会の備えはできているのですか」ということです。「このような震災がおきたら三日間は、救援は来ない。自分たちで生き残ることを考えないといけない。その備えが、みなさんの教会にありますか。関東は次に大きな震災がくるんでしょう?」と言われました。

 同じことを波伝谷でのお茶っこの会でも被災者の方たちから言われました。「このことは伝えて欲しい。命あってこそだから、とにかく体一つで逃げることを教えるべきだ。それと、自動車の鍵はつけたままでということを徹底するべき」と言うことでした。
 波伝谷で亡くなった人の多くは、津波が来るまで30分ぐらいあったので、逃げたのに、また戻って貴重品を取りに行った人たちが亡くなってしまったそうです。また、自動車に鍵をかけて先ににげたため、後の車が逃げられず、車が流されたそうです。「そういうことをぜひ伝えて欲しい。こんな悲しみは私たちだけでたくさんだから」と言われました。
 イザヤ58ネットは、被災地への支援だけでなく、私たちの身の回りでおきた時にどう対処すべきかももっと今後の活動の中で考えていくことが大事であることを教えられました。











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